足柄城(静岡県、神奈川県)

静岡県
09 /08 2016
神奈川と静岡の県境、足柄峠にある足柄城。

asigara3.jpg

山ノ神曲輪から本城への木橋。
タイヤの跡が鮮やかなこの県道は元は足柄古道。


asigara4.jpg

城址入口。階段登ると本城です。

この日は草刈り作業の方達が大勢いました。
どうか落ちないでくださいまし。


平安初期にここに盗賊団撃退のため関(足柄の関)が置かれ、源平の動乱期には臨時の関として利用され、
でもいずれも長期利用はなく鎌倉初期には施設の残骸しかなかったそうで。

その頃すでに足柄峠西の竹之下に進出していたマイ(?)大森氏が河村氏に対抗&西湘入りのために残骸を改修!
したのは明らかなんですけど資料がないので、
現在見られる遺構は全てマイ(また?)北条氏によるものとされています。

北条氏の足柄城は軍事目的オンリーだけど大森氏は普通に詰めの城として使ってたのよ~
とか想像すると楽しいです。
竹之下が根古屋で。


さて遺構はこんな感じになってます。

asigara2.jpg
(「小田原市史 別編城郭」より足柄城五連郭部分遺構図 に加筆)(クリックで拡大)

わかりやすく県道(古道)をピンクで塗ってみました。

足柄古道というのがちょっと私・・・微妙で・・・全体像とか・・・なんかあちこちからチョロチョロ出てきてて・・・
でもまぁ、北条氏が峠監視のため古道をそのまま取り込んで城塞にしちまったというのはなんとなく理解できます。

現在整備されてる遺構は本城~五の曲輪までですが、実は足柄城はもっともっと大きいんです。


asigara1.jpg
(「小田原市史 別編城郭」より足柄城地域航空写真と遺構図 に加筆)(クリックで拡大)

これが全体図。
三つの尾根上に広がる巨大な山城でした。
おまけに本城と二の曲輪には高い所では4mもある石垣が積まれていたので、そりゃもう立派な要塞だったのでございましょう。参ったか武田軍。

虎口はこの図の上と左下、右下が搦手口になります。(適当な説明ですみません)

あ、こちらのピンクの線は古道ではなく県境です。(上が静岡、下が神奈川)
ええ私ザッと描いてみましたの県境を。
なぜなら

足柄城は静岡と神奈川のどっちなのさ!?


というチクチクと喉に引っかかった疑問がずっとあったからです。
所在地は資料によって「静岡県」「静岡県、神奈川県」「静岡県と神奈川県の境」とか割とマチマチなんです。
ですからちゃんと確認してみようじゃないと思ったの。
神奈川の領域の方が広かったら私だけでも「神奈川県」!と明記しなくちゃって。

そしたらどう見ても静岡県でしたわ。アハハ・・・ もういいですよ足柄城は静岡県ですよぉ。


また静岡の記事が増えちゃったなぁ。
悔しいからタイトルには神奈川県も入れておこう。


asigara5.jpg

asigara6.jpg

何しろ本城で毎年こんなことやってるくらいですから、
昔から「駿河だ相模だ」と血で血を洗う争いがあったのかもしれませんよ恐ろしい城。

って今年の笛まつりって来週じゃん!行こうかしら?
(宣伝でも何でもなくこの記事書いてる途中で気づいた)


asigara7.jpg

本城の櫓跡に建つ石碑。
足柄城といえばこの景色です。


asigara9.jpg

足柄城は富士山ビュースポットとしても有名で(そっちの方が有名かも)
遮るものが何もない大パノラマを鑑賞できます。

この日は曇りで見えなかったので過去に撮ったものを。


asigara8.jpg

二の曲輪のダラダラとした斜面。
楽しくピクニックしているように見えるのは草刈りの皆さんです。
来週のお祭りに向けての整備だったんでしょうね。

本城~三の曲輪は古い時期の構造だと言われてますので、大森氏が築いたのはこのあたりだと思われます。


asigara11.jpg

二の曲輪の東側にクラヤシキと呼ばれる平場があります。
整備されてませんし地主さんによる立ち入り禁止の札があるのでここから先は入れません。

昔は入れたんですけど・・・いつから立ち入り禁止になったのかしら?


asigara10.jpg

二の曲輪と三の曲輪の間の空堀。
曲輪作って堀で仕切る北条の丁寧なお仕事。


asigara12.jpg

ここ面白いです。城壁土橋。
三の曲輪と四の曲輪を繋いでる幅の広い土橋。
今は薮で見えませんが下方に古道が続いてるので要所だったのでしょうね。

案内板が指しているのは遊歩道となってる掘道です。
この先は素敵の連続。


asigara14.jpg

三の曲輪と四の曲輪間の堀道。
ため息が出ちゃうほどの美しさ。
足柄城で一番好きな場所です。


asigara13.jpg

四の曲輪の井戸跡。

四の曲輪は広いのですが遊歩道以外は整備されてないので全体像はわかりません。
今の時期は緑が深くてとても神秘的。


asigara16.jpg

五の曲輪の緑のトンネル。


asigara17.jpg

五の曲輪を下ると再び掘道。
右手に五連郭の外側を守る土塁が続いてます。
もう・・・城マニアにはうっとりモノですよ。


asigara20.jpg

土塁上の櫓跡。


asigara19.jpg

掘り道をうっとりと進んでると一旦県道に出ちゃいます。
道路脇からは広く深い堀切が見えますのでうっとりし続けたい方は是非降りてみてください。

奥に見えるのは上地蔵曲輪の土塁。


asigara18.jpg

県道沿いの六地蔵。
この裏手が上地蔵曲輪になります。(あまり整備されてない)

少し県道を下ると下地蔵曲輪があって、やはり道路沿いに六地蔵があるので
「え?このお地蔵様はさっきもあったはず。まさか同じところをぐるぐるとーー!」
という狸に化かされた状態に・・・なるかも。(私は最初なった)


*-*-*-*-*-*-*-*-*-* -*-*-*-*-*-*-*-*-*-* -*-*-*-*-*-*-*-*-*

女性の一人歩き度 ★★★☆☆

上に紹介したのはあくまでも整備されていて安全に散策できる範囲です。
(最後の堀切はちょっと危険かも)
標高800mの足柄峠。休日でも訪れる人は少ないのでご注意ください。

他にも遺構はたくさんあるんですけど、薮で確認できなかったり、写真撮っても何がなんだかわからなかったりなので今回は省きました。
地元に近いのでまた新たな発見があったらUPしたいと思ってます。
足柄古道もちゃんと歩いてみたいなぁ。

なお県道は有名なトレーニングコースのようで車より自転車やランナーの方が多いほど。
峠走って言うんですか、すごいですよね。
スロージョギングレベルの私にはとても真似できないことですわ。


にほんブログ村 歴女・女性歴史ファン