葛山城(静岡県)

静岡県
02 /29 2016
前回にもちらっと書いた、私がお世話になってるガイドブック「箱根をめぐる古城30選」
この本で中世の城として特におススメされてるのが静岡県裾野市にある葛山城です。

なぜおススメかというと
これは現地でもらったパンフの地図(イラストが可愛くてわかりやすい)
こんな感じで居館と詰の城がセットで良好に残されているからです。


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(クリックで拡大)

まず居館があって背後に詰の城を作っていくのが中世の城の形態ですが、
詰の城である山城は残ってても居館は低地にあるため早くから開発されその姿を留めてないのがほとんどなのです。

葛山は居館と城がきわめて良い状態で現存している稀有な例で
また、居館だけでなく家臣の屋敷跡も並んで残り今なお子孫の方が暮らしていらっしゃる。すごいですよね。

上の地図を見ても家臣屋敷以外でも蔵屋敷とか鍛冶屋敷とかその他城にまつわる名称が多く、
大変のどかな地域ですので本気で発掘整備したら中世の街一つ出来上がってしまうんじゃないかと。

過去に見た城跡の中でもこのような例は・・・
一乗谷の朝倉さんのとこくらいでしょうか。

そう考えると葛山はプチ一乗谷! と言ってもいいのかもしれませんっ


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葛山城入口。
地図右手の大手門から入ったところです。

仙年寺裏から城址へまっすぐ階段もあるのですがとても急なので
そちらは帰りに降りた方がよいと思います。


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入口の案内板。パンフもあります。

葛山氏というのは大森氏の一族であり今川氏配下、
平安時代末頃から駿東のこのあたり(御殿場、裾野あたり)←適当ですみません(^^ゞ
を支配した豪族で葛山を本拠としていました。

北条氏台頭により消息不明(?)となった大森本家とは違い、北条とは良好な縁戚関係を築いていたのですが
徐々に武田と北条、今川の間で立場が微妙になり、
桶狭間後は武田に寝返り北条に攻められたりして、結局は武田に反旗を翻し一族全員滅ぼされ、
それで信玄の子信貞が葛山氏を継承。

その後信貞は武田氏滅亡により自害、
この地は城代であった葛山氏同族の御宿氏(あの御宿官兵衛の一族)に引き継がれました。


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階段途中から大手曲輪と案内があり登ったここも大手曲輪と。
この先東曲輪を含む一帯は漠然とした感の長い尾根道。


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途中にある「山道の楓」という楓のトンネル。
ロマンチックです♪

11月後半の訪問だったので紅葉にはちょっと遅かったようで。次はシーズン狙いたい!


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東曲輪から振り返った道。
美しいです。


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東曲輪を過ぎるとおもむろに現れる堀切。


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堀切は二重。
西にも二重の堀切があって、主郭を東西の二重の堀切が守っています。


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主郭下の竪堀。


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もう1本の竪堀はちょっとわかりにくい。


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二の丸虎口。
二の丸内から見ると土塁の様子がわかりやすいです。


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二の丸も楓が綺麗。


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二の丸は本丸をぐるっと取り囲む帯曲輪になってます。


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本丸の東屋。後ろは土塁。


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はまってみましたブヒ


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本丸裏手にある畝状の堀。
でもよくわからなかった。


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西の堀切。こちらも二重です。


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西曲輪はあまり平坦ではなくて曲輪だったのかどうか疑問ですが
周囲の木々の美しさったらもう・・・


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西曲輪奥に水の手に降りる道が。


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5分ほど下ると水の手に着きます。

来た道を戻らないでこのままぐるっと雷神宮裏手に回るのがおススメ。
遺構はありませんが気持ちのいい遊歩道が続いています。


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森の中の小さな小さな雷神宮。

なんと心打たれる景色だったことか。


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帰りは階段を降り仙年寺へ。
下から撮った図ですがここ登ったらかなりキツいと思います。

それにしてもこの城址公園は美しい・・・


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階段を降りたところにある葛山氏の墓所。
石扉には最後の当主が武田信貞であったことから武田菱が彫られています。


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大きな五輪塔が誰の墓であるかは不明。
信貞か、その前の当主葛山氏元でしょうか。


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仙年寺。この寺もまた美しい。


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人懐こいニャンが登場。
お寺で大事にされてるのでしょう。コロンと太った綺麗な子でした。

城も寺も猫もみんな美しいよぉ(´;ω;`)


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仙年寺山門。
右の切株にニャンがいるのわかります?

この後階段を降りてついてきちゃって(笑)
心配したんですがお寺の敷地からは出ずにしばらくスリスリするとまた寺に戻っていきました。
お利口ニャン~


長くなるので葛山館については別記事で。


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アクセス
 電車の場合はJR御殿場線「裾野駅」から循環路線バスすそのーるで御宿バス停下車、徒歩約20分
 とありますが
 バスは日に3~4本、バス停からも実際は30分はかかりそうですよ・・・

 車の場合は仙年寺前に広い無料駐車場があります。
 

女性の一人歩き度 ★★★☆☆

 危険な箇所はありませんが一応山城ですので★3つ以上はつけられません。
 特に西曲輪から水の手、雷神宮あたりはかなり淋しい場所ですのでご注意ください。